
2010年6月3日(木)~4日(金)の2日間、弊社大阪支社デモセンターにおいては第2回目となる、『菊半裁ハイブリッドUVシステム内覧会』が開催されました。今回は、昨年のJGAS2009で発表いたしました最新の乾燥システム「ハイブリッドUV(H-UV)システム」を「菊半裁4色オフセット枚葉印刷機 リスロンS26(LS-426)」に搭載し、“商業印刷における速乾パウダーレス印刷の実現”をテーマに行いました。同機に搭載したオゾンレスランプは1灯(120W)です。

会期中は天候にも恵まれ、2日間で50名のお客様にご参加いただきました。内覧会は各日午前と午後の2回、2日間で計4回行い、H-UVシステム製品説明、H-UV対応インキ開発説明、導入ユーザー事例紹介、実演、各種印刷サンプル紹介を行いました。
内覧会の司会進行役は弊社大阪支社営業の川嶋がつとめました。

最初に開会のご挨拶を、一日目の6月3日は、弊社大阪支社営業課長の河村より、二日目の6月4日は、国内営業本部長の小森よりさせていただきました。
H-UVシステムは、昨年のJGAS2009で発表以来、11月27日の㈱アトミ様(東京・小平市)での内覧会を皮切りに、現在まで9回の内覧会を開催しており、今回の大阪支社の内覧会開催は第10回目になること、現在、30台近くの発注をいただいていること、同システムをご導入いただいたお客様のご評価である5つのポイント『高い印刷品質』、『短納期対応』、『特殊原反対応』、『パウダーレス』、『作業効率改善による生産性向上』などについてお話しさせていただきました。
ご挨拶の最後に、つくばプラント第三期拡張工事が昨年9月に完了し、従来からの中型枚葉機にオフセット輪転機等の生産機能を統合、800人体制の新生つくばプラントとして10月1日より稼働開始したこと、同プラント内に印刷および印刷機械技術の構築と技能研修に係わるKGC(小森グラフィックテクノロジーセンター)が10月10日より稼動を開始したこと、そしてKGCの4つの機能についてご紹介させていただきました。

続いて、弊社営業技術部課長の中村よりH-UVシステムに関する製品・技術説明を行いました。紫外線硬化方式の原理、H-UVシステムのメカニズム・特徴・環境面、油性印刷との採算性比較、H-UV機ラインナップ等について、映像を交えて詳しくご説明いたしました。

【H-UV方式の主な特徴】
・ イニシャルコストを抑えることが出来る(対LED-UV)
・ ランプのライフコストを抑えることが出来る(対LED-UV)
・ 消費電力がLED-UV同等で、電源がコンパクト
・ 発熱が極めて少ない
・ オゾンが発生しない
・ 厚紙印刷が可能(UV印刷で実績あり)
説明の中では、既に同システムを搭載した枚葉オフセット印刷機をご導入いただいている2社のインタビュー映像も上映いたしました。1社目は、2009年10月にリスロンS32(LS-432)をご導入いただいた株式会社アトミ様(東京・小平市)で、導入後6ヶ月を経過した稼働状況および評価について、有田社長様をはじめ現場の皆様のお話をいただきました。主なご評価として、生産効率が2割アップ、用紙/版/インキのロス低減、乾燥スペースの削減等を挙げていらっしゃいます。2社目は、2009年10月にリスロンS29P(LS-829P)をご導入いただいた株式会社研文社様(大阪市北区)で、導入に至った経緯および導入後の評価や課題等について、網野専務様をはじめ現場の皆様にお話しいただきました。主なご評価として、要求品質の高いクライアント様よりOKをいただく、ドライダウンがなく作業効率アップ、表裏品質差がない等を挙げていらっしゃいます。実際に導入されたお客様の率直なご意見・ご評価ということもあり、ご来場いただいた皆様が大変熱心にご覧になっていました。

説明の最後に、「“H-UVシステム”は、開発以来約半年でめまぐるしいスピードで進歩しております。これは、印刷機メーカーだけでなく、ランプメーカー、インキメーカーとのコラボレーションによる成果です。これまでは、各メーカーがそれぞれの視点により単独で開発を進めていましたが、今後は、昨年10月に弊社つくばプラント内に開設したKGCが核となって、各メーカーとの協力体制によりさまざまな課題を迅速に解決し、お客様に貢献できる質の高い開発に努めてまいります。」と述べました。
次いで、インキメーカーを代表して、東洋インキ製造株式会社 印刷・情報事業本部RC事業部 課長 田中治夫様より、「省エネルギーUV INKの現状」をテーマに、H-UV対応インキの開発状況をメインに、UV INK数量の推移と予測、UV印刷の課題と油性印刷の課題、照射装置の特性、照射装置とインキ開発の係わり、適合インキ、製品ラインナップと位置づけ、LED装置メーカーの動向、今後の課題等について、映像を使いながらわかりやすくご説明いただきました。

約10分の休憩を挟んだ後、実演ならびに印刷サンプル紹介に移りました。
進行役は弊社大阪支社の弓達、技術的な説明は大阪支社営業の臼井が行いました。印刷機のオペレーションは、大阪支社業務の長井と相良の2名が各回交代で担当いたしました。
実演では、「商業印刷における速乾パウダーレス印刷の実現」をメインテーマに次の5つのポイントによる効果をご覧いただきました。
①きれいな印刷の仕上り(品質)
②短納期対応
③特殊原反印刷を可能にする仕事の幅の広がり
④パウダーレスによるオペレーターの負荷軽減
⑤作業効率改善による生産性の向上

実演では2つのJOBを行いました。JOB1では用紙はヴァンヌーボを使用し、ドン天による速乾性能をご覧いただきました。JOB2では用紙はOKトップコートを使用し、ハイブリッドUV印刷と油性印刷とを比較した印刷品質をご覧いただきました。両JOBともに本刷りでは、最高回転速度の16,000sphで印刷いたしました。各JOBのOKシートが刷り上った段階でお客様に印刷サンプルをお配りし、実際にインキの乾燥度合いや臭い、印刷品質をご確認いただきました。

【実演の内容】
■JOB1【4色】
①用紙:ヴァンヌーボ
②見当・色合わせした状態からスタート
③OKシート200枚
↓↓↓版換え無し
④JOB1をドン天
⑤表裏見当確認
⑥OKシート200枚
<印刷イメージ>

■JOB2 【4色】
①用紙:OKトップコート
②切り替え
1)リムービング、2)版交換、3)ブランケット自動洗浄、4)プレインキング、 5)色合わせ(事前に印刷した油性印刷サンプルとの色合わせ)
③OKシート200枚
<印刷イメージ>

JOB2を行っている間に、会場に展示した印刷サンプルを使い、油性印刷、従来のUV印刷、H-UV印刷についての比較説明をいたしました。こちらの説明はKGC副センター長の神が担当いたしました。

実演終了後は、お客様に実機および展示印刷サンプルをじっくりご見学いただき、内覧会は無事終了いたしました。

ご来場いただきました皆様には、実際にH-UVシステムを搭載したリスロンS26の実演をじっくりご覧いただいたことにより、その特色や優れた性能などをご理解、実感いただける良い機会になったかと存じます。今回の内覧会が、少しでも皆様の次期設備計画のご参考になればと思っております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。